novel

『はるかな響き Ein leiser Tone』(飛浩隆(とび・ひろたか))

冒頭、アーサー・C・クラークのもっとも有名な小説を思い出したのだが、読み進めていくうちに、これはスタンリー・キューブリックだと思った。 あの音が頭の中で鳴り響く。曙光差す、あの荒野が目に浮かぶ。 人が、ものを見て、それを言葉にする過程で抽象化…

ハルヒが髪を切った理由

また、小説『涼宮ハルヒの憂鬱』シリーズの話。当然のように「内容に触れます」という、いつもの注意喚起をしておきましょう。 今度は、時系列順に読んでみた。部分的に入れ違う部分もあるが、おおむね以下の順。 『涼宮ハルヒの憂鬱』 『涼宮ハルヒの退屈』…

ハルヒの異常な愛情 または彼らは如何にして心配するのを止めてSOS団を愛するようになったか

涼宮ハルヒの憂鬱 谷川流 小説『涼宮ハルヒの憂鬱』シリーズを読んだ。 発売順に『涼宮ハルヒの憂鬱』『涼宮ハルヒの溜息』『涼宮ハルヒの退屈』『涼宮ハルヒの消失』『涼宮ハルヒの暴走』『涼宮ハルヒの動揺』『涼宮ハルヒの陰謀』『涼宮ハルヒの憤慨』『涼…