シン・ゴジラ

シン・ゴジラ観た。これだよ! こういうゴジラが観たかったんだよ!
ということで、以下ネタバレ注意。
SNSに不用意にネタバレ流さないですむように、適当に羅列するだけですので、はい。

















「こういうゴジラ」って、どういうゴジラかというと、ただひたすらに脅威であって、人類が撃退しないかぎり勝手に帰って行ったりしないゴジラ。放っておくと、日本が滅びたり、世界が滅びたりするので、人類の叡智を結集してなんとか倒さなければならない。
物語の大原則にそれがあるゴジラを観たかったわけで、渡辺謙が出演したあのゴジラも悪くなかったんだけど、そのあたりいまひとつだった。え?ムートー?何?ゴジラと戦う?んじゃないの???みたいな。
で、ちょっと調べると、ゴジラを倒したのって、初代の芹沢博士だけだったそうで、てことは以降のゴジラは人類に撃退されてたわけじゃないのかしら。(日本のゴジラは初代しか観たことがない)


ゴジラが上陸したときの姿は、嫌悪感を感じるような気色悪さだった。暴力の恐さより、本能のままに稼働する感じの恐さというか。普通のゴジラって、知性があるように見えるんだな。
そのあと、普通のゴジラっぽくなって、ちょっとホッとした。脅威度は高まっているんだけど、なんか変身してすっきりしちゃったフリーザ様みたいな。


その後、ぶっ飛ばされる京急車両。
首都圏最強鉄道と誉れ高い京急も、単騎ではゴジラにはかないませんね。
JRが翌日には通常運行に復旧したというのに、京急は不通。「京急を除いて通常通り運行」ですよ。なんたること。
とはいえ、京急は東京駅には乗り入れてないので、あれが最大の見せ場だったのでしょう。見せ場あっただけ、小田急や東急より良かったのかもしれない。


鑑賞中「ヤシオギ」と聞き取ってしまった、ヤシオリ作戦
「ヤシオギ」ってなんじゃーと思って、ぐぐっても見つからず。パンフレットを読んで、やっと正しい呼称が分かった。
ヤマタノオロチを酔っ払わせた酒を八塩折之酒(やしおりのさけ)といって、これのことだったんですね。
音はヤシマ作戦と似てる。ヤシマ作戦といえば、いかにも実現不可能なスケジュールで、あれだけの作戦の立案から実行まで10時間かかってない。まあ、それだけネルフの権限が強大だったことを示しているのかもしれないけど、たとえば「2時間かかります」と言われたところ「1時間でやれ」って言ったって、できないわけですよ。それに比べると、ヤシオリ作戦はまだ可能かもと思うようなスケジュールになってた。1時間足らないと言われたので、どうにかして1時間捻出するというあたり、すばらしいプロジェクト管理者だと思ったり。とはいえ、もちろん定時退社なんてできませんよ?
このあたり、おおむね音楽はDecisive Battleがかかってて、それもヤシマ作戦感を盛り上げてた。


爆薬満載の新幹線ぶつけるわ、UAVでひたすら攻撃するわ、ビルぶっ壊して浴びせかけるわ、山手線、京浜東北線東海道線総武線などなどぶつけるわで、単騎では太刀打ち出来ない電車車両でも、これだけやれば効くんだな。ここで、フリゲートマーチですよ。ここから伊福部ですよ。
その電車は無人で、ぶつけるところ自体は燃える映像だったんだけど(爆発するだけに)、作戦中、あれ多分、決死隊だよなという部隊がいて、成果を上げつつもやっぱり全滅していたわけですよ。
で、作戦開始前、そういう覚悟でもって矢口の話を聞いていたのだろうと思うわけですよ。
おかげで、帰りの電車で横須賀線が並走しているのを見ただけで、なにかこみ上げるような思いがしたものでした。


そんなわけで、また劇場で観たい映画でした。
まとまらないけど、おしまい。