MP3の利点

散々言われていることだが、普通、店頭でCDを手にとって「これはウチのCDプレイヤーでかかるだろうか」なんて心配はしない。
MP3とAAC/WMA/ATRACの違いは、ここにある。シリコンオーディオやHDDプレイヤーは、ネイティブでない場合もあるが、ほとんどはMP3をサポートしている。MP3は「これはウチのプレイヤーでかかるだろうか」なんて心配をしなくていい。
iTunes Music Storeで売っている曲は、AACであり、iTunesiPodでしか聴けない。
著作権保護も、最新鋭の圧縮技術も結構だが、そんな不便なものを使う気にはならない(日本では使えないけどね)。RealのHarmonyには期待したいが、Appleが使えなくする可能性は低くないだろう。
家電業界はVHSとβで懲りたのか、DVD-Videoでは、最終的には統一規格を出してきた。
コンピュータ業界にも、ぜひ見習ってほしいものである。彼らにかかると、せっかく統一したDVDも、プラスだのマイナスだのとバラバラになってしまう。*1


そんな中、WMAのシェアが、少し伸びているらしい。

「MP3の勢いに陰り」--真相はいかに

リンク先の記事には、このような記述がある。


市場調査会社Jupiter Researchのアナリスト、Michael Gartenbergは「(WMA形式やAAC形式のファイルに)変換しているユーザーの多くは、MP3形式に変換していると勘違いしているのではないか」と語る。

ありそうな話である。Jupiter Researchの調査もその論を補強する結果であったらしい。実際、こんな記事もある。
ユーザーの無知に頼ってシェアを伸ばしていると、「iTunes Music Storeで買った曲がプレイヤーに転送できません」なんてクレームが、Apple以外の会社に持ち込まれるようになるかもしれない。

*1:もっとも、DVDフォーラムがぐずぐずしていてまどろっこしい、とか、統一すると競争が無くなって技術革新が失速するという問題も、分からなくもない。